この世にあまたある食材の中で、こんなにさまざまな健康効果をもったものはあるでしょうか。この「にんにく」の6つの大きな力(すばらしいパワー)を取り上げてみましょう。
パワー1 体力増強・疲労回復
疲労回復・体力増強には、体にコンスタントにエネルギーを補給する必要があります。そのエネルギー代謝にはビタミンB1が欠かせません。ビタミンB1は玄米、胚芽米、豚肉、うなぎ、きのこ、大豆、そら豆、ナッツなど多様な食材に含まれていますが、水溶性のため、吸収率が低いのです。ところがにんにくのアリシンと結合すると、油に溶ける性質となり、腸から吸収され、体内でエネルギー代謝を助けてくれます。
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パワー2 冷えの改善
若い女性に多い冷え症は、薄着や冷房によって実感される体の冷えに加え、体質によるものもあります。冷え症は肩こりや腰痛、生理痛などを招くため、栄養のバランスをとり、体の内側から温めることが大切です。
にんにくを食べると交感神経を刺激して末梢の血管を拡張させるという働きがあります。血液が全身に流れ、手や足の先から首まで温まります。にんにくジャムなどを常備してクラッカーに塗って食べるなど、こまめに摂ることがおすすめです。
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パワー3 がん予防
禁煙や食生活に注意することはもちろん、ガンにならないように日頃から予防することが大切です。にんにくの摂取量とガンの発生頻度を疫学的に調べると、にんにくをよく食べている韓国や中国東北部などの人は食べていない地域の人に比べ、ガン患者が少ないのです。アメリカ政府が90年代初頭から進めている、ガンに予防効果のある食品を探し、さらに有効な食品を作り出そうという国家プロジェクト「デザイナーフーズ計画」では、にんにくが「ガンになる危険性を少なくする効果がある最も重要な食物」であると証明しています。
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パワー4 免疫力アップ
ウイルス感染によるインフルエンザの脅威が毎年報道されますが、不規則な生活や栄養不足の状態では、侵入したウイルスを外に排出できなくなり、インフルエンザにかかりやすくなります。栄養バランスのよい食事を摂ること。さらに、にんにくを継続的に食べることで、にんにくに含まれるスルフィド類がウイルスを食べ(自然免疫)、ウイルスを攻撃する抗体を体内に作らせる(獲得免疫)という二方向から免疫力アップに貢献します。
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パワー5 美肌効果
肌のハリやなめらかさなど、質感を左右するのは一番外側の表皮です。0.2㎜以下というごく薄い部分が外からの異物や刺激から体を守るとともに、体内から水分が蒸散するのを防いでいるのです。にんにくを食べた後で経験するスベスベ感は、にんにくの成分が血液循環をよくしたためと考えられています。美肌のためには、毎日タンパク質食材を摂り、抗酸化成分を含む緑黄色野菜とともに、にんにくを食べるのがおすすめです。
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パワー6 アンチエイジング
私たちの体はおよそ60兆もの細胞からなっています。その細胞の一つ一つが体内で生じる活性酸素によりダメージを与えられ、老化の原因となっています。一方、人間の体には抗酸化作用という能力も備わっています。にんにくの成分は、抗酸化ストレスを引き起こす毒性物質を感じ取るセンサーのスイッチをオンにし、抗酸化作用を積極的に働かせ、老化予防にも効果があると考えられています。