日本人では3人に1人が悩んでいる
痔は世界的にもポピュラーな病気のひとつで、日本人では、なんと“3人に1人”が悩んでいるといわれています。症状は人によって異なり、痔核(いぼ痔)、肛門裂創(切れ痔)、脱肛(出痔)、痔瘻(あな痔)、かゆみを伴う痔、肛門周辺炎などがありますが、圧倒的に多いのは「痔核(いぼ痔)」で、全体の80%以上を占めるといわれています。
日本では、「痔は人に言えない恥ずかしい病気」と思われがちで、病院に行く頃には症状がかなり悪化しているケースが多いといわれています。
にんにくに含まれる成分が痔の症状を緩和
便秘による排便時のいきみ、長時間の座り仕事や立ち仕事などによって肛門がうっ血状態になり、血行障害をおこすことが痔の原因となり、痔疾につながります。日頃から食生活などに注意して便秘を改善し、排便後は肛門部分を洗浄して、常に清潔に保っておくことが予防や改善につながります。
切れ痔やかゆみを伴う痔などは、にんにくを摂取することによる家庭療法でも予防・改善が可能です。にんにくに含まれるアリインやスルフィドなどの硫黄成分は、保温作用によって血行を促進し、痔の症状を緩和してくれます。また、にんにくは腸内環境を整え、便のスムーズな排出を促す効果があるため、肛門への負担を軽減して、痔の予防効果を果たしてくれます。これらのにんにくの作用は、にんにくに豊富に含まれているフルクタンという食物繊維で、腸内細菌を育てて腸によい刺激を与えることで快便を可能にするだけでなく、免疫作用を高めて、全身を健康に導くと考えられています。
(監修:医学博士 有賀豊彦)
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